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方言研究書の装丁

方言研究書の装丁

★16年前にこのブログを始めた当初から、いつかアップしようと考えていたのだがつい延び延びになり、今になってようやくアップできる。

★ずいぶん前のことだが、方言研究をライフワークとされている加藤毅氏が出版した方言研究の書籍三冊の装丁と挿絵をやらせていただく機を得た。

★話はぐっと逸れるが、松本清張『砂の器』を映像ではなく原本をお読みになった人も多いと思う。その序章部分で被害者が生前残した言葉や発音のイントネーションを探りながら捜査を進めて行くくだりがある。松本清張はそのくだりの中で当時の方言研究の第一人者とされていた4人の方言研究学者のそれぞれの学説をかなりの行数を割いて紹介している。その学者の一人が当時岐阜大学学芸学部の教授であった奥村三雄氏であり、当時大学生であった加藤氏は奥村教授のもとで既に岐阜県の方言研究の第一歩を踏み出していたのである。

★その後、加藤氏は岐阜県の教職に就くのだが、傍ら岐阜県中の町村や山間僻地を駆けめぐり方言研究に休日の殆どを費やす。上掲の3冊はその研究成果の一部である。とりわけ上段のケース入りB5版の2冊はある一つの事柄・物・状態を表現するとき、どのような言葉で表現するのか、即ち、どんな方言を使うのかを『方言地図』で解説したものである。ともに1000ページに迫る大作であり、気が遠くなるような時間と走行距離と労力を費やした調査であったであろうことは素人の私にも分かる。

★そんな書籍のケースデザインをするに当たって、何をモチーフにするかをいろいろと考えたことを思い出す。結局子どもの頃の遊び場だった藁小屋の温もりと若い頃に赴任した村の外れで見た和紙づくりの感動が思い出され、我が郷土岐阜県の私のイメージは藁と和紙であった。それをモチーフにして創ったのが上段の二つである。出来、不出来はともかく私にとって懐かしく思い出深く楽しいデザインの仕事であった。

コメント

TK先生鍵コメありがとうございます

★コメントありがとうございます。
★アップしながら再度 先生の研究書にふれるとよくも本職の傍らでこのような研究を深められたものだと驚くばかりです。方言研究に限らず昔からガッツと行動力のTK先生には敬服していました。

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