記憶

記憶

★大正浪漫風のイラストを描いてみました。

★きょうの話はこのイラストとはあまり関係ありません。しいて言えば最後のリンゴつながりぐらいです…。

★中学校か高校一年生ぐらいのときの遠い昔のことですが、「飛騨高山の少し南に位置する久々野町から美女峠を越えて信州に通じる街道がある」という情報を聞きました。別に何と言うことはない情報ですが、当時の私たちには「飛騨から美女峠を越えて信州へ」という言葉の一つ一つに何となくロマンチックな響きを感じたのです。

★男女7~8人だったと思いますが、自転車でその美女峠を目指しました。当時のことですから、舗装道路ではなく石ころのガタガタ道で、自転車も真ん中に三角のごっついフレームがついた重い自転車でした。ヘトヘトになって自転車を漕いだ思い出はあるのですが、さて、その他の記憶は全く無いのです。

★大人になってから地図を見ると、私たちの町はずっとずっと南にある町なので、そんな美女峠まで自転車で行ったなどとは、とても考えられません。途中で引き返したのか、勝手にここが美女峠と決めつけて帰ってきたのかさえ記憶にありません。

★でも「美女峠」という名前だけはずっと気にかかっていました。
ところがここ10年程前から、「飛騨リンゴ」なるブランドがスーパーなどの店頭に並びはじめて、その産地が美女峠周辺らしいことが分かりました。

★そこで遠い昔の自転車行の消え去った記憶の中に、見たこともないリンゴ畑の風景が勝手に入ってきて、私の美女峠周辺の光景を記憶のなかにつくり上げてしまったのです。
「美女峠を越えると一気に高原の視界が広がり、リンゴの木がびっしりと並んでいる。高原の春は白い花に埋まり、秋は赤いリンゴを収穫する人々が忙しそうに働いている」。と、まあ、こんな具合です。
消えた記憶をイメージが補完して、しばらく時を経ると、あたかもそれがホントの記憶のように思いこんでしまうと言う現象はよくあると読んだことがありますが、まさに私の美女峠光景はそれなのでしょう。
総じて記憶ってのはそんないい加減なものなのかもしれません。

★が、ネットでその「美女峠」を調べると、数ある有名峠に比して、この峠はただの切り通しになっているだけで、つい通り過ごしてしまうような地味で目立たない通過点のような峠とあり、ガッカリしたのです。
う~ん、それならやっぱり、いい加減な記憶の中にある私の美女峠光景のままでいいか…。

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コメント

鍵コメさん、おはようございます。

★ありがとうございます。
★またの機会に!
◇◇さんの油絵、同感です。

artkazukoさん、おはようございます。

★ありがとうございます。
★極端に言えばですが、いい加減な記憶や荒唐無稽な妄想や嘘は無形のイメージの世界の中でなら自由に徘徊できる。が、その嘘や妄想を少し整理して有形にしたものが文学や絵画だと私は思います。でも歴史的真実だと思っているさまざまの中にも、そんな経過があるとしたらゾッとしますが…。
★【「美女峠」でなく、「美男峠」「オヤジ峠」「ジジババ峠」だったら、人々はどんなイメージを描くのでしょうか。】→私ならイメージも湧きませんので、描きません(大笑)

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白雪姫のような感じですね。
大原女がりんごをとっていたる光景だったらまた違った感じでしょうね。

>消えた記憶をイメージが補完して、しばらく時を経ると、あたかもそれがホントの記憶のように思いこんでしまう

おとぎ話のはじまりもそんな感じの誰かの記憶が膨らんだものだったりして。

目立たない、これといった特徴がないからこそ、逆にいろんな幻想を抱けるのかもしれませんね。

「美女峠」でなく、「美男峠」「オヤジ峠」「ジジババ峠」だったら、人々はどんなイメージを描くのでしょうか。

枯雑草さん、おはようございます。

★ありがとうございます。
★歩くしか移動の手だてのなかった昔の人は、各地点に印象的で個性的な命名をしその命名の由来も言い伝えることで、旅のターニングポイントにしたのでしょうか。
いつも四国を歩いていらっしゃる枯雑草さんも、いろんな珍しい地名に遭遇されていると思います。
★宮沢賢治、岩木山の麓に出来たという四つの森の話ですか?
彼の文学は、ふるさと、人、空気、を愛していないと作れないような物語が多いように思います。

おちゃめさん、おはようございます。

★ありがとうございます。
★HPにこの峠を載せている多くの人たちも、きっと峠名に惹かれて行った人たちかな…。
★ネットの地図によりますと、この峠を越えて木曾街道に入り、ずっと行くとやがて県境にあるあの「野麦峠」につながります。だとすると、飛騨から信州の製糸工場に就職した女性たちが命をかけて飛騨の故郷とを行き来した苦難と悲しみの道筋でもあったわけですね。美女峠まで帰って来てホントに安堵した峠かもしれません。

峠の名前

こんにちは。
とってもロマンチックなイラストですね。
そうですね。峠の名前には人の生活や思いに因んだ名前が
多く付けられていますね。それが少年の夢に拍車をかける・・
宮沢賢治の物語に出てくる森の名前もそうだった。
「おーい○○森よー・・」と呼びかけてそこに住む許しを乞う・・
そんなことを想い出しました。

美女とりんごまさしく白雪姫ですね

とても素敵な絵ですね、彩りが最高で私好みの彩りで見てると癒されます。
美女峠を私もネットで見てみました、昔ここに美しい尼様が住んでいたということから美女峠という説があると書いてありました。
ここにくると女性が美しく見えるという説でもあれば、もっと話題になるかもしれませんね。(笑)
今りんごが、おいしそうに実っています。
せめて行くなら今の時期がいいでしょうね。

外道sさん、こんばんは。

★ありがとうございます。
★その峠に、なんで「美女峠」などと言う名前が付いたのか、その由来は全く分かりません。名前に惹かれて其処を訪れるヤツらも結構多いのではないかと思われます。ネットで知る限りでは、辺りにはその美名のかけらも見あたりませんが…。
私も自分で勝手につくったいい加減な記憶のままに留めておきます。

行かない方が・・・

いい加減な記憶の方が良いときが有りますね。
小さい頃に行った、感動した場所に今行くと・・・残念な思いをする事が多々有りますから。
「美女峠」
美女が手招きしている光景が目にうかびますから・・・私はこの妄想だけで良いです。
絶対行きません!(笑)

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