警告

警告
★以前みていただいた「虚塔」から変異した作品である。今回の絵は「虚塔」というよりも「虚島」といったところか…。いま仕上げを急いでいるところだ。あと、左上に何か飛翔物を入れて、キャッチコピーを入れて、全体のコントラストをもう少し強くして完成。バックの白はこのままにしておこうと思っている。

★半年ほど前に、ドキュメント番組で、長崎半島の数キロ西の海上に浮かぶ、俗称「軍艦島」(正式名/端島)の映像を見てショックを受けた。そこには、よくSF映画で観る人類滅亡後の廃墟のビル街そのものが映されていた。
この島、周囲1キロほどの小さな島だが、明治後期に、島の直下に良質の石炭が多量に埋蔵されていることが発見され、爾来100年近く海底採掘が続けられた。困難な海底採掘事業を進めるために島の周囲をコンクリートで巻き固めて、海に浮かぶその姿が軍艦の勇姿に似ていたことから、いつからか軍艦島と呼ばれるようになったそうだ。
最盛期には5000人を越す住民が暮らし、全国に類のない人口密度の高い地区になった。土地が無いから学校、アパート、病院、全ての建造物は高層になった。学校も7階建て、10階を超す高層アパートは32棟も空に向かって伸びていたという。

★日本のエネルギーを、長きにわたって支え続けてきたこの島の石炭採掘も、国のエネルギー政策の転換で、1970年に採掘がストップされ、1974年に完全閉山となる。そして、島内の全ての人々は島を出た。
無人島になってからもうかなりの年月を経た。
今、島には崩落を待つ朽ち果てた高層ビルだけが林立している。映像で見る限り、海の浮かぶこの軍艦島、異様だが、朽廃美としての威容もあり、一方で寂寥感が胸を締め付ける。

★この島を世界遺産にという声もあるということを知り『ん?』と思ったが、関係者の言によれば、『人類が、二度とこの島のような轍を踏まないように、警告の意味をこめた重要な遺産なのだ』と聞いて、納得した。

★魯迅の言葉の中にこんなのがある、『地上にもともと道は無いのだ、そこを多くの人々が通れば、そこが道になるのだ』、が、人々が去った後どうなるのか?、あるいは、強引に人々を集めてしまった後のフォローはどうするのか?。
社会の出来事万端にわたって、さまざまな警告を発している軍艦島の映像であった。

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