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秋の夜

秋の夜
★旅先の民宿で、二階から見下ろした夜の風景スケッチです。
まだ昼間は暑いというものの、静寂のなかに街灯だけが一つポツンとしていて、虫の声だけが響いています。そこはすっかり秋の夜の風情でした。

★「秋深き 隣は何をする人ぞ」 という芭蕉の句があります。
夏の間は、ご近所から聞こえてくる物音なんかちっとも気にしなかったのに、夏の喧噪が過ぎて、静かな長い夜が訪れる初秋、フッとご近所の家から、コンコン…トントン…、音が聞こえてくる。『あれっ?、何の音だろう、何かを作っているんだろうか…』と、私は思わず耳を傾けてしまいます。
芭蕉さんも、そんなシチュエーションの中で詠んだ一句でしょうか?。

★普段の生活の中で全く気づかなかったのに、何かの拍子にフッと気づいて『あ、そうだったの…』と、感慨に耽ることがよくあります。
この前も、夕方のウォーキングのとき、長男夫婦の家の前を通りかかったら、一年生になった上の孫が嬉しそうにカチャカチャと足音を立てて走りよってきました。「うん?」と思ってカチャカチャの足下を見ると、少し高めのヒールのサンダルを履いていました。『オッ、オシャレなヤツを履いてるな!』と言うと、『いいでしょ』と言いながら、自慢げにカチャカチャ足踏みをしました。
ついこの前まで、上も下もない裸足で外に飛び出していたヤンチャ娘が、気がつくと、もうこんなサンダルに興味を持つ娘になっていたのです。

★事ほど左様に、興味関心が広がりそして移ろい、人との交流の中で新しい知識を得ながら、どんどんキャパシティーを膨らませ、成長していく。
そんな感慨を孫に見た秋の夕暮れでした。

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手
★二科展の移動展が開催されている期間、出品者の出身県の地方版に載ることになっているカット3点です。イラストレーターで描いて、色を外すと描いた各部分の輪郭線(ペジェ曲線)が残ります。アッ、ちょっと面白いな、と思ったものですから、それもカットに添えて組み合わせました。

★さて、「手」で思い出しましたが、「マゴの手」ってごぞんですか?。
そう、痒いけど手のとどかない背中などを掻くときに使う、竹の棒の先を手の形につくったヤツです。
私の家にも、誰かがお土産で買ってきたりして、いつの間にか3本ほどぶらさがっているのですが、いつも、つい手にしてしまうのは、そのうちの1本だけです。
そのお気に入りの1本は、家内の養母が使っていたものと聞きましたが、その養母もすでに子どもの頃からあった、と言っていたそうですから、その「マゴの手」、何十年間もいろんな人の背中をボリボリと掻いてきたことでしょう。
誰かの汗の背中、カサカサの背中、蚊に刺されて膨らんだ背中、いろんな背中を掻いてきたのです。

★私は、その何百回も握られてピカピカに光った1本の「マゴの手」が、大好きです。
家内の養母や、その家族たちなど、多くの先輩の背中に掻いてきたという歴史が、私の背中にも優しく伝わってくるのです。
多分、これからも、この「マゴの手」、我が家に住む者たちの背中を掻き続けることと思います。

★よく、こんなことを聞きます。『親の浸かった風呂湯には入らない、排湯してから再度、新しいお湯を入れてから入る。』 『親や年寄りの衣類と一緒に洗濯機にいれない。』等々です。
私の一家は貧乏だったというせいもあるかも知れませんが、それは思いもよらない考えです。そんな不埒なことを実行している輩は、私の家族はもちろん親戚にも一人も居ない筈です。
『時代が違うから…』では、片づけることの出来ない由々しき今です。

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受賞

受賞

★第94回二科展(本展)が、六本木の国立新美術館で、9月14日まで、絵画、彫刻、デザイン、写真部門の膨大な作品群を展示して開催されています。

★私はデザイン部門ですが、今回は2点が入選し、そのうちの1点が奨励賞を受賞させていただきました。
会期前に表彰式があったのですが、私は所用が重なり出席出来ませんでしたので、先日、本部から、入賞者へのクリスタル楯と作品掲載の図録が送付されて来ました。早速、嬉しさのあまりアップしたようなわけです。
この作品、いつだったかアップして見ていただいたものですが、搬入前のパネルへの水張り段階のとき、雨天続きで湿気が多く、作品にシワが出来てしまって、『今回はちょっと拙かったかなぁ…』と、思っていただけに、望外の喜びでした。
こういう刺激をいただくと、『さて、今度のテーマは何にしようか、』と、次のステップへの早めの気分移行が出来ることも、ありがたいことです。

★10月には、地元名古屋に二科展巡回展がやってきますので、昨夜、各部門の出品者が集まり、名古屋でその受け入れ準備総会がありました。ピカピカのセンスを持った10代の若者から、上は重厚な油彩を描き続けてお見えの80代の作家まで、全く年齢差を感じさせない集団だと、今年もこの会に来て思ったのです。

★私は、前職を辞してから、新たに始めてことが二つあります。一つは、二科会へデザイン作品を出品すること、もう一つは、作品を見ていただくことを主においたブログ交流です。
この両者のおかげで、前職では遭遇することのなかったユニークな人たちや作品との出会いが不断にある世界、‘井の中の蛙'になりそうな自分をいつも叱咤してくれる世界、そんな、これまでになかった刺激的な世界に出会うことが出来たのです。
やっぱり、先の関谷先生の言葉ではありませんが、人生もコロコロ変わるべきなのでしょうか…。

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馬籠・夜明け前

馬籠・夜明け前

★「木曽路はすべて山のなかにある」という書き出しで有名な島崎藤村の「夜明け前」の舞台になった、中山道・馬籠宿です。
先日、現役時代の同期生が、ここに参集して一泊し、宴会をしました。そのおりにスケッチしたものです。
ここは、恵那山系から下る山襞の尾根部分の急な坂につくられた宿場町で、中山道のなかでも珍しい難所に出来た家並みです。その風を煽るような急斜面の地形と高所のために水利が悪いことから、過去、幾度となく大火に見舞われました。既に、本陣も脇本陣も焼失してなく、現在の家並みは、大正の大火以降につくられた家並みです。

★彼方此方の現存する当時のままの姿を残す宿場町風景を見てからここを訪れると、その新しい建物の雰囲気にガッカリする者もいると聞きますが、とんでもありません。私には、急な坂道に敷き詰めた石畳の道、振り返れば遠く下界に広がる田畑や町の家々、ここにワラジをぬいでホッとした、旅人たちの安堵の光景に、十分思いを馳せることができます。そして、何回もの大火をくぐり抜けながらも、なお、この厳しい地形の土地に居続け郷土を守ってきた地元の人たちの逞しさも感じるのです。

★そして近代になり、島崎藤村がここに生を受け、高名になって、ここを離れ、東京、パリ、小諸と活躍の場を転々としても、常に、望郷の念に駆られ続けていたこの地への思い。その思いが、やがて、あの不世出の名作「夜明け前」につながったのです。

★私たちが集まった日は、日曜日だったものですから、観光客でごった返していました。近代文学の流れを膨大な蔵書類で展示した「藤村記念館」には、若い人たちが食い入るように資料を見ていて、これもまた素晴らしい光景だと感動したのです。

★さまざまな刺激と感動をもらった同期の会でした。もちろん、酌み交わす酒も最高でした。
おりしも、その夜は衆議院選挙の開票結果報道、一喜一憂しながら民宿のテレビにかじりつきの徹夜でした。果たして、ホントに「夜明け前」が、やってくるのか?!

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